調査会社の米iSuppliは現地時間2011年3月1日,米Motorolaのタブレット端末「XOOM」分解して調査した原価分析結果を発表した。それによると希望小売価格799.99ドルのXOOMの原価見積もり(ソフトウエアやライセンス料などは含まない)は359.92ドルで、米Appleのタブレット端末「iPad」のコストパフォーマンスと非常に似ているという。

 XOOMと同等レベルの仕様のiPad(Wi-Fiおよび第3世代ネットワーク対応、保存容量32Gバイト)は、希望小売価格が729ドルで、iSuppliによる原価見積もりが約320ドルだった(2010年4月調査時、関連記事:iPadを分解、16Gバイト・モデルの推定部品原価は250.60ドル )。

 XOOMのBOM(Bill Of Material:部品表)に基づいた原価内訳によると、最も高価な部品はディスプレイ、ついでメモリーだった。10.1インチの台湾AU Optronics製タッチ式ディスプレイは140ドルで、総BOMコストの38.9%を占める。東芝製NAND型フラッシュを含むメモリー関連コストは総BOMコストの22.3%にあたる80.40ドル。

 iPadも同様にディスプレイとメモリーのコストが最も高く、それぞれ125ドルと67.80ドルだった。

 プロセッサおよび関連部品のコストは、デュアルコアを搭載するXOOMが20.78ドルで、iPadの11ドル弱のほぼ2倍となっている。また、XOOMは背面の500万画素カメラと前面の200万画素カメラが合計14ドルだが、iPadはカメラを装備していない。

 なお、Appleが3月2日に発表したiPadの新機種「iPad 2」は、デュアルコアプロセッサと2台のカメラを搭載する(関連記事:Appleが「iPad 2」を3月11日米国で発売へ)。

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