コーヒーチェーンの米Starbucksは現地時間2011年1月20日、スマートフォンを使った独自のモバイル決済システムを全米約7800店舗に導入したと発表した。これまでシアトルやニューヨークなどの一部の店舗で試験導入していたが、これを約6800の直営店と、ディスカウントストア大手である米Target内の約1000店舗に拡大した。

 顧客は、スマートフォン用のアプリケーション「Starbucks Card Mobile App」をダウンロードし、決済口座を登録して使う。店内では、画面の「支払い」ボタンを押して、顧客専用のカード番号とバーコードを表示し、これをスキャンして決済するという仕組み。プリペイド方式の「Starbucks Card」のモバイル版という位置付けだ。アプリケーション内ではクレジットカードからのチャージのほか、残高チェックやポイントプログラム、店舗検索といった機能が利用できる。

 カナダResearch In Motion(RIM)の「BlackBerry」の一部機種や、米Appleの「iPhone」「iPod touch」から利用できる。iPhoneではオンライン決済サービスPayPalの口座からもチャージできる(関連記事:PayPal、デジタルアイテム決済用などサービス強化を発表)。

 米国内では同社顧客の3分の1以上がスマートフォンを利用しており、そのうち3分の2がBlackBerryとiPhoneを利用していることを受け、モバイル版を開発したとしている。米メディア(New York Times)によると、同社の担当者はAndroid端末に対応したアプリケーションも開発中だとコメントした。

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