米Microsoftは現地時間2010年12月7日、次期ブラウザー「Internet Explorer(IE)9」に新たなプライバシー保護機能「Tracking Protection」を搭載すると発表した。Webサイト間で共有される個人情報に制限をかけ、オンライン行動を追跡されないようにできる。

 この機能は、Webサイト閲覧中に外部サイトへ送られるデータの種類や、送信を禁止する外部サイトを指定し、個人情報が複数のWebサイトに共有されることを防ぐ。Webサイト閲覧履歴などユーザーのオンライン行動を非公開にし、行動ターゲティング広告の配信を拒否するといった対応が可能になる。

 データ送信を禁止するWebサイトは「Tracking Protection List」と呼ぶリストに記載し、IE9へ登録する。このリストは、ユーザー自身で作ったり、公開されているリストをそのまま利用したりできる。Microsoftは「リスト作成に興味のあるプライバシー擁護団体や広告関連団体などを支援したい」としている。

 オンライン行動の追跡を消費者が拒否できるようにする手段としては、米連邦取引委員会(FTC)が「Do Not Track」を検討中だ。FTCは「特定データのみの収集を許可できるなど、シンプルかつ使いやすい手段が必要だ」と米国議会に説明している(関連記事:FTC、行動ターゲティングの拒否手段「Do Not Track」を提案)。

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