米連邦取引委員会(FTC)は米国時間2010年12月2日、プライバシー保護対策の新たな提案に盛り込んだ個人情報管理手段「Do Not Track」について説明した。これはオンライン行動の追跡を消費者が拒否できるようにする手段で、複数のWebブラウザに通用する仕組みになるという。

 FTCは、ユーザーに適したコンテンツやサービスを効率的に提供するという点で行動ターゲティング広告の価値を認めているが、その手法は透明性が不十分で、プライバシー侵害の懸念があると指摘する。そのため、消費者が行動ターゲティング広告の配信を拒否したり、特定データのみの収集を許可したりできるシンプルかつ使いやすい手段が必要だと、米国議会に対して説明した。

 Do Not Trackは、FTCが12月1日に発表したプライバシー保護に関する枠組みの提案に盛り込まれている。この枠組みは、消費者のプライバシー保護と、消費者情報を利用した製品およびサービス開発とのバランスを保つことを目的としている。FTCは、米国議会などにおける政策や法規の策定に有用な情報を提供することで、業界の効率的なベストプラクティスや自主規制ガイドラインの策定を促したいという。

[Do Not Trackに関する発表]
[プライバシー保護に関する枠組みの提案]