オープンソースのモバイルプラットフォーム「Symbian」の開発および普及推進を目的とした非営利団体Symbian Foundationは英国時間2010年11月28日、Webサイトを12月17日に閉鎖すると発表した。同団体は、Symbianの開発をフィンランドNokiaに移管し、ライセンス事業のみを手がけることを11月8日に明らかにしていた(関連記事:Symbian開発プロジェクトがSymbian FoundationからNokiaの管理下へ)。

 閉鎖の対象となるのは、公式サイト、開発者向けサイト、公式ブログのほか、それぞれの中国語版および日本語版や、アイデア交換サイトなど。「Facebook」と「Twitter」のアカウントも停止する見通し。

 Webサイトを通じて提供しているソースコード、開発キット、wiki、バグデータベース、参照ドキュメントといったコンテンツは、要望に応じてDVDあるいはUSBドライブなどに格納したかたちで提供する。準備に時間を要するため、提供開始は2011年1月31日以降になる見通し。これらを入手するにはメディア代と送料が必要となる。

 Symbian Foundationは、Nokiaのほか、Sony Ericsson Mobile Communications、Samsung Electronics、NTTドコモなどが中心となって設立した団体。2008年12月に英Symbianを買収したNokiaが「Symbian OS」を提供し、2009年に正式に活動を開始した(関連記事:NokiaがSymbian買収を完了、非営利団体Symbian Foundationを設立へ)。しかし最近では、一部メンバーが米Googleの「Android」を採用し、Symbian端末を開発しない方針を明らかにするなど、Symbian離れが目立っていた。

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