米Motorolaは米国時間2010年11月10日、子会社のMotorola Mobilityが米Microsoftを特許侵害で提訴したと発表した。Motorola Mobilityは、Microsoftのパソコンとサーバーソフト、モバイル関連技術、ビデオゲーム機が合計16件の特許を侵害しているとして、フロリダ州南部とウイスコンシン州西部の連邦地方裁判所に訴訟を申し立てた。

 Motorolaは、Microsoftの「Windows」とデジタル・ビデオ・コーディング技術、「Exchange」「Messenger」「Outlook」などの電子メール機能、オンラインサービス「Windows Live」のインスタントメッセージング機能などで特許侵害があったと主張。モバイルOS「Windows Mobile」と連携するモバイルアプリ配信/販売サービス「Windows Marketplace」や検索エンジン「Bing」の地図サービス、ビデオゲーム機「Xbox」のWi-Fi機能やグラフィックパスワードなども対象として挙げている。

 Motorolaは「研究開発に数十億ドルを投じて、幅広く奥行きのある知的資産を作り上げてきた。今後も当社が所有する技術を守るために必要な手段を講じていく」(Motorola Mobility知的資産担当コーポレート・バイス・プレジデントのKirk Dailey氏)として、Microsoftに対し特許技術の使用停止と損害賠償の支払いを求めている。

 Motorolaは、10月にMicrosoftからスマートフォンの電子メールやスケジュールの同期に関する特許侵害で訴えられ(関連記事)、米Appleとの間でも互いに訴訟を起こしている(関連記事)。また、米メディアの報道(Wall Street Journal)によると、Microsoftは11月9日、Motorolaが不当な技術使用料を求めたとして、ワシントン州西部の連邦地方裁判所に提訴したという。

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