米Googleの傘下のYouTubeとAdMobの創設者がそれぞれの職を辞任すると複数の米メディアが報じている。10月29日の米New York Timesは、YouTubeの共同創設者で最高経営責任者(CEO)のChad Hurley氏が同職を辞任し、非常勤顧問としてYouTubeに残ると伝えている。

 アイルランドで開催されたWebカンファレンスの会場で同氏が辞任の意向を明らかにし、後にGoogleがその事実を認めた。YouTubeの経営については、Googleが2008年に同社社員のSalar Kamangar氏をHurley氏の補佐役として派遣しており、同氏が日常業務の実質的な指揮を執ってきた。今後はこのKamangar氏がYouTubeのCEOに就任する予定で、Hurley氏は男性向けアパレルの事業により多くの時間を割くようになるという。Hurley氏は「顧問としてYouTubeに残り、YouTubeの次の成長を見守る」とコメントしている。

 一方AdMobの創設者で同事業のトップを務めるOmar Hamoui氏も辞任の意向を明らかにした。米Wall Street Journalは、Hamoui氏は個人的な理由でGoogleを去るが、Googleの広報担当者は後任について明らかにしていないと伝えている。

 AdMobは2006年にHamoui氏がカリフォルニア州サンマテオに設立した携帯電話向け広告の企業。今年5月に米連邦取引委員会(FTC)の調査が終了し、Googleによる買収が完了した。買収金額は7億5000万ドルだった(関連記事:GoogleのAdMob買収計画をFTCが承認、「Appleの市場参入で懸念薄まった」