米Appleは現地時間2010年10月26日、同社オンラインストア「Apple Store」の中国語版(store.apple.com/cn/)を開設したと発表した。簡体字による中国本土の顧客に向けたオンライン直営店である。他国のオンラインストア同様に、自社製品の販売に加え、PCのカスタマイズや、iPodのメッセージ刻印、送料無料といったサービスも提供する。

 同時にAppleは、モバイルアプリケーション配信・販売サービス「App Store」の簡体字中国語版も開始したと発表した。App Storeに現在登録されているアプリケーションの数は30万本。これら世界のアプリのほか、中国に特化した種々のアプリケーションを中国本土のユーザーが利用できるようになったとしている。

 中国語版Apple Storeで販売するのは、PCの「Mac(Macintosh)」やスマートフォン「iPhone」、タブレット端末「iPad」、メディアプレーヤー「iPod」など。サイト記載の説明では、iPhone 3GSの8Gバイトモデルの出荷予定は1~2週間だ。iPhone 4の出荷は未定だが、iPadはWi-Fiモデルのすべてを24時間以内に出荷するとしている(関連記事:Appleが中国で「iPhone 4」を9月25日発売、4999人民元から/関連記事:Apple、「iPad」Wi-Fiモデルを中国で9月17日発売へ、3988人民元から)。

 米メディア(Wall Street Journal)によると、これまで中国の顧客がiPhoneを購入する際、AppleのWebサイトで注文し、北京と上海にある四つのApple直営店のいずれかに受け取りに行かなければならなかった。Appleの中国直営店は昨年まで1店舗しかなく、販売の大半を認定再販業者に頼ってきた。ただ2011年には合計25の実店舗をオープンさせる予定だという。

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