ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ(B-CAS社)は2011年4月ごろに、地上デジタル放送とBSデジタル放送、東経110度CS放送に対応する3波共用受信機向けの「Plug-in SIM」形状のB-CASカード(赤のミニカード)の支給を開始する。同社は地上デジタル放送専用受信機向けのミニカード(青のミニカード)については、2009年11月から支給している(関連記事へ)。4社程度のパソコンメーカーから、「赤のミニカードも支給してほしい」という要望が出ているため、これに対応する。

 「パソコンメーカーのほか、外付けチューナーを取り扱うメーカーが、ミニカードの導入に関心を示している」(B-CAS社)という。今後B-CAS社は、ミニカード導入を正式に決定したメーカーから、順次ミニカード支給についての契約を結ぶ。年間の出荷枚数は、現時点で明らかにしていない。メーカーから徴収するミニカード1枚当たりの発行手数料も「現時点で未定」(B-CAS社)としている。

 ミニカードは、携帯電話機で使われているSIMカードと同じ大きさである。現行のB-CASカードと同様に、ユーザーが台紙にシュリンクラップされたカードを開封して、受信機に装着する方式を採用する。メーカーはミニカードの登場により、自社製品をさらに小型化するなど、より自由な商品企画が可能になる。