写真1●マイクロソフトの樋口泰行代表執行役社長(右)とサイボウズの青野慶久代表取締役社長(左)
写真1●マイクロソフトの樋口泰行代表執行役社長(右)とサイボウズの青野慶久代表取締役社長(左)
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写真2●サイボウズ プロダクトマネジャーの齋藤操氏
写真2●サイボウズ プロダクトマネジャーの齋藤操氏
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写真3●サイボウズ・ラボ 代表取締役の畑慎也氏
写真3●サイボウズ・ラボ 代表取締役の畑慎也氏
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 サイボウズは2010年6月1日、SharePoint Serverを基盤としたグループウエア「Cybozu SP Apps」シリーズを発表した。シリーズの第1弾として、「Cybozu SP 掲示板」と「Cybozu SP ワークフロー」を6月14日に発売する。同シリーズを開発するにあたり、同社は2009年9月にマイクロソフトと協業(関連記事)。マイクロソフトの樋口泰行代表執行役社長(写真1右)は、「協業の一環として、サイボウズのエンジニアの20%に対してSharePointに関するトレーニングを提供した」と話した。

 SP Appsシリーズは、SharePointに「Cybozu SP Appsサイト」を作成し、そのサイト上でワークフロー、掲示板などのサイボウズ製グループウエアアプリケーションを提供するソフトウエア。SharePointが稼働するサーバーにインストールすると、SharePointの新規サイト作成メニューに「Cybozu SP Appsサイト」が追加される。ユーザーやグループのデータは、SharePointと連携するActive Directoryから取得する。「SharePoint運用環境にそのまま導入できるのでサーバーの追加は不要。また、SP AppsのデータはSharePointと同じSQL Serverに格納されるため、別途にバックアップする必要もない」(サイボウズ プロダクトマネジャーの齋藤操氏、写真2)。

 SharePoint自体も、掲示板、ワークフローの機能を標準搭載している。SharePointの掲示板とSP 掲示板の相違点について、SP Appsシリーズの開発を担当したサイボウズ・ラボ 代表取締役の畑慎也氏(写真3)は、「SharePointの掲示板はコメントの新着を表示するだけだが、SP 掲示板ではユーザーごとに未読/既読を識別して表示する」と説明した。

 また、サイボウズの青野慶久代表取締役社長(写真1左)は、SP ワークフローについて、「国内では上司による承認を自動化する機能を『ワークフロー』と呼ぶのに対して、米国の『ワークフロー』は業務プロセスを自動化する機能を指す。SharePointのワークフローは米国式、SP ワークフローは日本式である」とした。そのほかに、SP AppsではActive Directoryのユーザー階層からユーザーを選択することが可能になる。

 SP 掲示板は35万円から、SP ワークフローは70万円から(いずれも100ユーザーライセンス、税別)。発売当初はSharePoint Server 2007にのみ対応する。2010年中にSharePoint Server 2010に対応する予定。