米Googleは現地時間2010年5月25日、Web解析サービス「Google Analytics」によるWeb閲覧データの収集を防ぐためのアドオンソフト「Google Analytics Opt-out Browser Add-on」(ベータ版)をリリースした。Google Analyticsを導入しているWebサイト向けに、Web閲覧者のIPアドレスを匿名化する機能の提供も始めた。Googleは、Web閲覧時のプライバシー保護強化に向けた取り組みの一環としている。

 Google Analytics Opt-out Browser Add-onをWebブラウザにインストールすると、Google Analytics用のデータ収集JavaScriptである「ga.js」が組み込まれたWebページを閲覧しても、アクセス情報がGoogle Analyticsに送信されなくなる。情報がGoogleに伝わらないため、Web閲覧者のプライバシー保護につながるという。現在Googleは「Internet Explorer(IE)7/同8」「Google Chrome 4.x以上」「Mozilla Firefox 3.5以上」用のアドオンをWebサイトで無償提供している。

 収集するIPアドレスを匿名化する機能は、Google Analytics導入サイトの運営者が使うかどうかを判断する。有効にすると、Google AnalyticsへWebアクセスデータを送信する際に、Web閲覧者の特定につながる情報を取り除くため、具体的なプライバシー保護策としてアピールできる。ただ、Googleは、匿名化によって解析精度がやや下がると説明している。

 このところGoogleは、「Street View」機能やコミュニケーションツール「Google Buzz」などでプライバシーを軽視したなどとして、批判の対象になっていた(関連記事:Google、Street View車両の個人データ収集を認めるGoogle Buzzのプライバシー軽視を批判、加や仏、独など10カ国の情報保護当局プライバシ団体が「Google Buzz」の調査をFTCに要請)。

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