米Microsoftは米国時間2010年5月5日、次期Webブラウザー「Internet Explorer 9(IE9)」のプラットフォームプレビュー(PP)2版を公開した。Webサイトでダウンロード提供している。
IE9のPP2版は、3月半ばにリリースしたPP1版をベースにパフォーマンスの向上や各種Web標準への対応改善、HTML5のハードウエア処理対応などを施した(関連記事:[MIX10]IE9のプレビュー版を公開、大幅な高速化と標準への準拠を強調)。
JavaScriptエンジンの改良により、ベンチマークテストWebkit Sunspiderの結果がPP1版に比べ向上した。Microsoftは、IE9のPP2版のJavaScript処理速度がほかのWebブラウザーと大差なく、改良を続けることでさらに高速化できるとしている。また、HTML5をグラフィックスプロセッサー(GPU)で処理するようにしたことで高速なWebブラウジングが実現したという。HTML5のVideoタグ対応は今後リリースするPP3で行う。
Web標準への準拠度を調べるAcid3のテスト結果は、IE9 PP2で100点満点中68点まで上がった。Microsoftは標準対応改善に向けた取り組みの一環として、新たに88種類の試験ツールをWeb関連技術の標準化団体、World Wide Web Consortium(W3C)に提供した。
今後Microsoftは約8週間に1回のペースで新たなプレビュー版を公開していく計画。ベータ版のリリース時期については明らかにしていない。