Microsoftは米国時間2010年4月25日、現在主に北米で提供しているオンデマンドCRM(顧客関係管理)サービス「Microsoft Dynamics CRM Online」のサービス地域を拡大し、2010年下半期より合計32の国と地域で利用可能にすると発表した。また2010年5月に同サービスをアップデートし、ERP(統合基幹業務システム)ソフトウエア「Microsoft Dynamics GP」連携機能や対応言語の追加、各種ツールの拡充などを行う。既存ユーザーは追加料金なしでアップデート版を利用できる。

 Microsoftは現在Dynamics CRM Onlineを米国/カナダ/プエルトリコで提供中。2010年下半期よりアップデート版をこれら以外でも提供する。対象国は、日本、オーストリア、ベルギー、チェコ共和国、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、香港、ハンガリー、インド、アイルランド、イスラエル、イタリア、ルクセンブルク、マレーシア、メキシコ、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、シンガポール、スペイン、スウェーデン、スイス、英国。また北米向けサービスを多言語化し、フランス語/スペイン語/ブラジル系ポルトガル語を扱えるようにする。

 Dynamics CRM Onlineのアップデート版は中規模企業向けERPソフトウエアの次版「Microsoft Dynamics GP 2010」および現行版「Microsoft Dynamics GP 10.0」との連携機能を追加し、円滑なデータ連動で業務改善を支援する(関連記事:Microsoft、中規模企業向けERP「Dynamics GP 2010」を5月1日に発売)。またMicrosoftはDynamics GPユーザー限定のプロモーションサービスを開始した。2010年6月30日までユーザー1人当たり月額19ドルの特別料金でDynamics CRM Onlineを提供する。

 このほか新たなポータル用ツールを用意し、開発ツールの新版「Microsoft Dynamics CRM Software Development Kit(SDK)」に外部オンラインサービス/ソフトウエアとの接続機能を追加することで、ほかのシステムとの接続性を高める。

 なおMicrosoftは、これまで個別運営していたDynamics CRMおよびDynamics GPと「Microsoft Dynamics AX」、「Microsoft Dynamics NAV」の北米向けユーザーグループユーザー/パートナーコミュニティーをより密に連携させていく。ユーザー間の情報交換を活発化させることが狙い。

[発表資料へ]