写真1●マイクロソフト デベロッパー&プラットフォーム統括本部 開発ツール製品部の遠藤敦子部長
写真1●マイクロソフト デベロッパー&プラットフォーム統括本部 開発ツール製品部の遠藤敦子部長
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写真2●米Microsoft Visual Studioプロダクトマーケティング ディレクターのマット・カーター氏
写真2●米Microsoft Visual Studioプロダクトマーケティング ディレクターのマット・カーター氏
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 マイクロソフトは2010年4月13日、都内で開催したソフトウエア開発者向けイベント「Visual Studio 2010 Ready Day」において、「Visual Studio 2010 日本語版」の発売日と価格を明らかにした。4月20日から、MSDN Subscription会員向けにダウンロード提供を開始する。企業向けボリュームライセンスは5月1日に、パッケージ製品は6月18日に発売する。無償版の「Visual Studio 2010 Express 日本語版」は、4月27日より同社Webサイトからダウンロードできる。なお、英語版は4月13日からMSDN Subscription会員向けにダウンロード提供を開始している(関連記事)。

 Visual Studio 2010 Ready Dayのキーノートに登壇した同社 デベロッパー&プラットフォーム統括本部 開発ツール製品部の遠藤敦子部長(写真1)は、「すでに41社の国内企業がVisual Studio 2010の採用を表明している」と説明。新製品のベータ版のダウンロード数は、旧製品のVisual Studio 2008や2005を大きく上回り、過去最多だったという。続いて遠藤氏は、機能強化点に言及。新製品は、Windows 7やWindows Server 2008 R2、Windows Azure、Windows Phone 7など、同社の最新環境に対応したアプリケーション開発が可能とした。同日正式リリースされた最新アプリケーション実行環境「.NET Framework 4」に対応するとともに、旧版の.NET Framework 3.5/3.0/2.0も引き続きサポートする。

 続いて登壇した米Microsoft Visual Studioプロダクトマーケティング ディレクターのマット・カーター氏(写真2)は、Visual Studio 2010の構成製品である「Visual Studio Team Foundation Server 2010」および「Visual Studio Team Explorer Everywhere 2010」を紹介した。Team Foundation Server 2010は、開発プロジェクトのスケジュールや工数、予算を管理するプロジェクト管理ツールである。新版の2010では、開発チームのメンバー間でコードを共有できるなど、チームワーク支援機能が強化された。また、「これまではWindows Server上でのみ稼働していたのを、クライアントOSでも利用できるように変更した」(カーター氏)。これにより、サーバーOSがない環境でも気軽に利用できるようになった。Visual Studio 2010で初めて登場したTeam Explorer Everywhere 2010は、Team Foundation Serverに、LinuxやUnixのEclipse IDEからアクセスできるようにするものである。

 併せて、Visual Studio 2010 日本語版のエディション構成と価格も明らかになった。「Ultimate」「Premium」「Professional」の大きく3つのエディションで展開する。Ultimateは、設計から開発、テスト、導入までアプリケーション開発の全行程に必要な機能を含む上位エディション。PremiumとProfessionalはともに開発工程用の機能を搭載し、Premiumがより高度な開発に対応する。そのほかに、テスト工程に特化した「Test Professional」、無償の「Express」を提供する。ボリュームライセンスの参考価格Ultimateが96万4700円から、Premiumは44万2300円から、Professionalでは8万4800円から(いずれも税別)。