米Motorolaは米国時間2010年2月11日、会社の分割計画を発表した。2011年第1四半期をめどに、モバイル・デバイス事業および家庭向け事業と、企業向けモバイル・ソリューション事業を含むその他の事業に分割する。それぞれ独立した企業として、株式を上場する計画。

 モバイル・デバイス事業と家庭向け事業を統合した会社は、現Motorola共同CEOのSanjay Jha氏がCEOに就任する。モバイル、メディア、インターネットの融合から生まれる事業機会に焦点を当て、音声/データ融合型モバイル・デバイスやデジタル家電などに取り組む。

 一方、モバイル・ソリューション事業とネットワーク事業を含む会社は、現Motorola共同CEOのGreg Brown氏がCEOに就く。企業や政府、無線通信事業者に向けたミッション・クリティカルなソリューション提供に注力し、業務用双方向無線、モバイル・コンピュータ、公共安全システム、RFID、無線インフラ関連の包括的な製品を手がける。

 分割後も2社は引き続きMotorolaブランドを使用する。Jha氏の会社がブランド権を所有し、Brown氏の会社に無償でライセンス供与する形をとる。

 Motorolaは、2009年第3四半期をめどに携帯電話事業を分離する計画を2008年3月に明らかにしたが、同年10月にこれを延期することを決定していた(関連記事:MotorolaのQ3決算は約4億ドルの赤字、携帯電話事業の分社化計画を延期)。また米メディアの報道(WSJ.com)によると、同社は最近セットトップ・ボックス事業の売却先を探していたが、交渉がまとまらずに終わったという。

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