米Microsoftと米Newsがニュース・コンテンツに関する提携交渉に入ったと,英「Financial Times」紙のオンライン版「FT.com」が英国時間2009年11月22日に報じた。News傘下サイトのニュース記事を米Googleのサイトに掲載されないようにすることなどについて話し合ったとしている。Microsoftは,Googleインデックスからの削除に報酬を支払うという。

 Newsは米「Wall Street Journal」紙,英「Sun」紙などの大手新聞を傘下に抱えている。FT.comの報道によれば,Newsはニュース・コンテンツをオンライン向けに有料化するビジネス・モデルを模索しており,同社会長のRupert Murdoch氏が「Googleにニュース記事を盗まれるのを防ぐためには法的手段もとる」と発言するなど,Googleに対して強攻姿勢を採るようになっている。

 Microsoftは今年6月に検索エンジン「Bing」を公開したが,10月の米国におけるシェアは10%未満で,依然として首位Googleのシェア65.4%には遠く及ばない(関連記事:10月の米検索エンジン市場,GoogleとMSのシェア拡大がYahoo!を圧迫)。ニュース・コンテンツをGoogle検索エンジンによるインデックス化の対象から外すことで,MicrosoftはGoogleに打撃を与えることができる。また新聞業界にとっては,ニュース・コンテンツの価値を上げる機会にもなる。

 関係筋がFT.comに明かしたところによると,MicrosoftとNewsの交渉はまだ初期段階にある。また,MicrosoftはNews以外の大手新聞サイトにも交渉を持ちかけているという。