米Mozilla Foundationは米国時間2009年11月19日,2008年の監査済み決算報告書を公開した。Mozilla Foundationとすべての傘下事業を含む連結売上高は7860万ドルで前年同期の7510万ドルから約5%増加した。売上高のほとんどはWebブラウザ「Firefox」の検索機能に関する提携企業からの収入だという。

 Firefoxでは,Googleの検索エンジンをデフォルトとして提示する契約を2011年11月まで結んでいる(関連記事:Mozilla,GoogleをFirefoxの標準にする契約を延長)。2008年におけるMozillaの売上高の91%がこの契約によるもの。2007年のその割合は94%だった。また,同ブラウザの検索機能については米Yahoo!,米Amazon.com,米eBayなどとも提携している。

 Mozilla会長のMitchell Baker氏によると,Firefoxの1日当たりのユーザー数は2006年に2800万人だったが,2007年に4900万人,2008年に7500万人と増加し,2009年11月現在では1億1000万人に拡大している。ブラウザ市場におけるシェアは2008年12月時点で21.69%を占め,2009年11月現在で25%に達している。Firefoxのダウンロード件数は今年7月に累計10億件を突破した(関連記事:Firefoxが10億ダウンロード,2004年11月の初公開から5年弱で)。

 2008年の経費は4940万ドルで,前年同期の3330万ドルから約48%拡大した。主に人材とインフラに焦点を当て,全経費の約58%を北米と欧州を中心にした人材に費やした。総資産は1億1600万ドルで,前年同期の9900万ドルから17%増加した。

[決算報告書(PDF文書)]
[Mitchell Baker会長のブログ]