米Salesforce.comは米国時間2009年9月9日,顧客サービス・アプリケーションの新版「Service Cloud 2」を発表した。ミニブログ・サービス「Twitter」と連携する機能「Salesforce for Twitter」を正式に提供する。

 Service Cloudは,同社が今年1月にリリースしたアプリケーションで,顧客向けコミュニティの構築や,コンタクト・センターの運営,パートナ企業との情報共有を支援する(関連記事:Salesforce.com,顧客サービス向けオンライン・アプリ「Service Cloud」を提供開始)。従来の電話やメールによるコンタクト・センターからの情報と,SNSサイトやブログといったオンライン・コミュニティで得た情報を集約し,顧客サービス用のナレッジ・ベースを構築することが可能。

 Salesforce for Twitter機能は,Twitter上で交わされる「つぶやき」の中から,自社の製品やブランドに関する話題を検索や監視によって抽出し,一連のやり取りをService Cloudに取り込む。Twitter上で質問や疑問が提示された場合には,顧客サービス担当者がService Cloudのナレッジ・ベースを検索し,直接回答を返すことも可能。Salesforce.comのアプリケーション配信サービス「Force.com AppExchange」を通じて無償で入手できる。

 また,2008年8月に買収した米InStranetの技術をもとにした「Salesforce Knowledge」を提供する。企業はサービスとしてナレッジを導入し,ソフトウエアやハードウエアをインストールすることなく,ナレッジ・ベースをモバイル環境やWebサイトにも拡大することができる。2010会計年度第4四半期(2009年11月~2010年1月)に利用可能とする予定。利用料は1エージェント当たり月額50ドル。

 「Salesforce Answers」は,顧客とQ&A方式でやりとりするサイトを立ち上げ,活発な質問と回答の投稿,評価を促す。より適切な回答や知識を抽出して,ナレッジ・ベースに取り入れることができる。SNSサイト「Facbook」内の企業ページに直接コミュニティを作成する機能を備える。現在テスト提供を行っており,正式リリースは2011会計年度第1四半期(2010年2~4月)になる見通し。

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