NTT東日本とNTT西日本は2009年8月7日,NGN(次世代ネットワーク)におけるIPv6インターネット接続に関する文書を公開した。これは,8月6日に答申がなされた接続約款変更案の内容を受けたもの(関連記事)。今回公開された文書は3種類で,いずれもネイティブ方式に関連している。ネイティブ接続事業者の申し込み受け付け期間などを改めて知らせるほか,8月末に公開する主な仕様書の変更内容などを予告した。

 ネイティブ方式では,NTT東西とプロバイダ(ISP:インターネット・サービス・プロバイダ)をつなぐ「接続事業者」が存在するのが特徴だ。この接続事業者が,協定を結んだほかのプロバイダのユーザーをNGN経由でIPv6インターネットに接続するしくみである。NTT東西は,「ひかり電話などのQoSサービスの劣化を避けるため」として,接続事業者を最大3社までに限定している。

 今回公開された文書では,ネイティブ接続事業者になることを希望する企業からの申し込み受け付け期間を改めて告知し,2009年8月21日までとした。ネイティブ接続事業者の申し込み数が4社以上だった場合,申し込み企業はNTT東西の選考を受けるために所定の書面を提出する。その書面の様式と,提出期限(2009年11月30日まで)も公開した。また,選考の際には,ネイティブ接続事業者(候補)につながる予定のプロバイダのユーザー数が多い順に選ばれることになっている。今回公開された文書では,このユーザー数について「2009年6月末時点のもの」を基にすることとした。

 併せて,2009年8月28日をめどに公開される予定のネイティブ方式に関係する仕様書の主な変更内容についても公開した。具体的には,「NNI仕様」,「DNSサーバ仕様」,「サービスオーダ用IF仕様」にそれぞれ修正を加えるとしている。例えば,NNIについては,POIビルを「冗長化構成を前提として東京近辺2箇所(NTT東),大阪・愛知付近(NTT西)」に設置すること,DNSサーバに関しては,「インターネット側の名前解決を接続事業者側に設置したDNSサーバで実行すること」といった修正を加える予定だ。

[NTT東日本の資料公開ページ]

[NTT西日本の資料公開ページ]