米IBMが米サン・マイクロシステムズ買収に動き出したとの報道が米国であった。米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙が2009年3月18日(米国時間)に「関係者の話」として報じた。IBMが65億ドルでの買収を持ちかけているとしている。実現すれば、EDS買収などで激しく追い上げる米ヒューレット・パッカードをIBMは突き放せる。両社の日本法人は日経コンピュータの問い合わせに対して「ノーコメント」としている。

 65億ドルという買収額は3月17日の終値ベースでのサンの株式時価総額(18日時点で37億ドル)の2倍に相当する。WSJ紙によると、交渉がまとまった場合、今週中にも正式に発表されるという。

 サンはUNIXサーバー最大手。最近はJavaを中心とするソフトウエア事業にも力を入れている。ただ、ネットバブルが崩壊してから業績は長期にわたって低迷。特に昨年秋のリーマンショック以降、主要顧客である米国金融会社がIT投資を絞ったため、経営は厳しい。2008年12月中間期の売上高は前年同期比9.1%減の62億1000万ドル。純損益は18億8600万ドルの赤字(前年同期は3億4900万ドルの黒字)だった。

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