米Sun Microsystemsは米国時間2008年12月4日,Javaリッチ・インターネット・アプリケーション(RIA)開発・実行環境「JavaFX 1.0」を公開したと発表した。同社のWebサイトから,JavaFXアプリケーションの開発に必要なツールやドキュメント,クライアント・ソフトウエアなどを無償ダウンロードできる。

 JavaFX 1.0は,開発環境「JavaFX Development Environment」,Webデザイン用ツール/プラグイン・スイート「JavaFX Production Suite」,パソコン用クライアント「JavaFX Desktop」で構成する。米On2 Technologiesのビデオ・コーデック「On2 Flix」も採用した。

 JavaFX Development Environmentは,コンパイラや各種ランタイム・ツール,グラフィックス/メディア/Webサービス/リッチ・テキスト用ライブラリ,統合開発環境(IDE)「NetBeans 6.5」が付属する。NetBeansと「Eclipse IDE」でJavaFXアプリケーションの構築/プレビュー/デバッグを実行可能にするプラグインも備える(関連記事:NetBeans Community,NetBeans向け「JavaFX Script」プラグインの新版を公開)。

 JavaFX Production Suiteは「Adobe Photoshop」や「Adobe Illustrator」のデータをJavaFXアプリケーションに取り込めるツールなどを用意しており,Webサイト作成に必要な時間を短縮するという。JavaFX Desktopは,Webブラウザ上のアプレットをデスクトップにドラッグ&ドロップできるなど,デスクトップJavaソフトウエア開発プラットフォーム「Java Platform Standard Edition(SE)6 Update 10」の各種新機能に対応している。

 JavaFXは,見栄えのする使いやすいユーザー・インタフェースを備えたJavaアプリケーションを開発するためのRIAプラットフォーム。携帯電話機やセットトップ・ボックス(STB),パソコンなど,さまざまなハードウエアを対象とする。スクリプト言語の「JavaFX Script」などを用意する(関連記事:Sun,RIAソフト基盤「JavaFX」のプレビュー版を公開)。

 JavaFXアプリケーションを動かすのに必要なクライアント・ソフトウエアのうち,モバイル機器向け「JavaFX Mobile」とSTB向け「JavaFX TV」は2009年春にリリースする予定(関連記事:Sun,「JavaFX」クライアントはPC向けが2008年秋,モバイル/STB向けが2009年春)。

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