伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は2008年11月27日,MVNO(仮想移動体通信事業者)の新規参入を支援するMVNE(mobile virtual network enabler)事業を開始したと発表した。MVNOの新規参入に当たってサービスの企画やシステムの構築・運用を支援する「MVNOイネーブリングサービス」を同日開始。周辺ビジネスを含め,2010年度に50億円規模の売り上げを目指す。

 CTCは通信事業者のバックエンド・システムの構築や運用で豊富な実績を持つ。最近ではモバイルWiMAXの商用化を予定するUQコミュニケーションズからセンター設備の構築を受注した(関連記事)。MVNOイネーブリングサービスではこれまでの経験を生かし,(1)サービス内容やシステム設計のコンサルティング,(2)データ・センターを含めたインフラの構築・運用,(3)課金業務の代行,などのサービスを提供する。

 MVNOの主なターゲットはデータ通信分野。MVNOへの網開放を積極的に進めているUQコミュニケーションズとウィルコムの無線設備を活用したサービスを中心に考えているという。ただし,「他の携帯電話事業者の設備を活用したMVNOも手がけていく予定で,音声のMVNOも視野に入れている」(CTC)。今後はメーカーやベンダーといったシステム構築パートナー,ASP事業者,SaaS(software as a service)事業者などとアライアンスを組んで積極的に展開していくとしている。

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