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CERN,大型加速器LHCのデータ処理用グリッド・システムを運用開始

2008/10/06
ITpro

 CERN(欧州合同素粒子原子核研究機構)はスイスで現地時間2008年10月3日,大型ハドロン衝突型加速器(LHC)のデータ処理/分析用グリッド・コンピューティング・システム「Worldwide LHC Computing Grid」の運用を開始した。世界33カ国にある140カ所以上のコンピュータ・センターを結び,実験で生成される膨大なデータを処理する。

 Worldwide LHC Computing Gridは,実験データを専用光ファイバ・ネットワーク経由で欧州/北米/アジアの拠点コンピュータ・センター11カ所へ転送し,そこから世界各地に振り分ける。LHCを使った実験が始まると,陽子の衝突が1秒間に数億回起こり,1年間で1500万Gバイト(15Pバイト)以上生成されるデータを処理することになる。同グリッド/システムは,高性能なプロセサだと処理に1件当たり数時間〜数日間かかるジョブを,連続して1日25万件,最大で1日50万件処理することが可能という。(関連記事:米Oracle,CERNのグリッド研究プロジェクトに参加,3年間で150万ユーロを提供)。

 LHCは,CERNが高エネルギー物理学の実験を行う目的でスイスのジュネーブ郊外に建設した世界最大の加速器。陽子の衝突で発生する素粒子を観測し,宇宙の成り立ち解明につながる研究を行う。9月10日に初の衝突実験を成功させたが故障が見つかり,修理完了後の2009年春に運転を再開する予定。

[発表資料(その1)]
[発表資料(その2)]

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