フィンランドのNokiaは米Microsoftとの提携関係を拡大し,8000万人いるNokia製スマートフォン・ユーザーに「Exchange Server」の電子メールや各種サービスにアクセスするための手段を提供する。この発表は,米国セルラー通信工業会(CTIA)の展示会がカリフォルニア州サンフランシスコで開幕する前夜になされた(関連記事:Nokia,スマートフォンにExchange Serverとの同期機能を搭載)。

 Nokiaのプレスリリースには,「Exchangeを導入している会社の従業員は,当社製スマートフォンに様々な方法で『Mail for Exchange』機能を設定できる。費用は発生せず,新たな有料サービスを契約したり,追加料金を支払ったりする必要はない」とある。

 今回の取り組みは両社の既存契約を拡大するもので,「S60 Symbian OS」を搭載するNokia製スマートフォン全43機種にデータ同期機能「ActiveSync」のライセンスを供与する(ActiveSyncは,Exchange対応に必要なソフトウエアだ)。さらにNokiaは,今後「N-series」「E-series」にこの機能を標準搭載する。

 Nokiaは世界中で大成功を収めたが,米国ではExchange対応が不十分なため低迷している。米国でNokia製スマートフォンより人気があるデバイスは,Microsoft製OS「Windows Mobile」ベースの携帯電話機とカナダResearch in Motion(RIM)の「Blackberry」だ。