日本通信は2008年8月21日,HSDPA(high speed downlink packet access)を利用した法人向けのデータ通信サービス「I・Care3G」(アイ・ケア3G)を発表した。利用するアプリケーションの種類や使い方に応じてユーザー企業ごとに個別に定額料金を設定する点が特徴。NTTドコモ網とのレイヤー3接続(関連記事)に基づいて実現したサービスで,個人向けの「b-mobile3G hours150」に続く第2弾となる。8月28日から提供する。
定額料金は個別見積もりとなるが,「フィールド・エンジニアがスマートフォンで在庫確認や作業報告に利用する場合で月額2300円」「営業担当者がノート・パソコンで社内メールの送受信や営業日報の入力に利用する場合で月額2900円」といった例を挙げている。同社子会社のCommunications Security and Compliance Technologiesが米国で展開しているATM(現金自動預け払い機)向けサービスのように月額数百円から1000円程度の設定もあり得るという。
端末は中国ZTE製のUSBタイプ(写真)を提供する。伝送速度は下り最大3.6Mビット/秒で,基本的な仕様はb-mobile3G hours150と同じ。違いは,企業利用を想定してmicroSDのメモリー・スロットを非搭載にした点。端末の価格は非公表としている。また,SIMカードだけを提供することも予定しており,SIMロック・フリーのスマートフォンなどと組み合わせて利用できる。
このほか,(1)同社バックボーンと社内ネットワークを専用線などで接続することで,インターネットを経由せずに社内にリモート・アクセスするサービス,(2)接続ソフトのカスタマイズ,(3)同社コール・センターにおけるサポート対応,などもユーザー企業の要望に応じて個別に提供する。
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