米Microsoftは米国時間2008年7月23日に,プラットフォームおよびサービス部門(PSD:Platforms & Services Division)の再編計画を発表した。最高経営責任者(CEO)であるSteve Ballmer氏の直属組織として,Windows関連事業の「Windows/Windows Live」とオンライン・サービス事業の「Online Services」に分割する。これは「より迅速に行動し,競争性の高い2分野に集中できるようにするため」(Ballmer氏)としている。

 同社の2008会計年度第4四半期(2008年4~6月期)決算で,PSDについては売上高が増加したものの赤字が倍増し,営業損失として4億8800万ドルを計上していた(決算報告のプレス・リリース)。

 この事業再編にともない,PSD社長を務めていたKevin Johnson氏は退社し,上級副社長のSteven Sinofsky氏,Jon DeVaan氏,Bill Veghte氏の三氏がWindows/Windows Live部門を率いる。具体的には,Windows製品やInternet Explorer(IE),各種Windows Liveサービスの次期版に取り組む。

 もう一方のOnline Servicesの責任者については,社内外から人材を探す。後任の人選が決定するまでは,上級副社長のSatya Nadella氏が引き続き検索やMSN事業,広告プラットフォーム設計などを指揮する。

 また,広告主とパブリッシャ向けソリューションを手がけるAPS(Advertiser & Publisher Solutions)グループは,引き続きディスプレイ広告に関する事業拡充を図る。Microsoftが買収した米Navic Networks(関連記事:Microsoft,テレビ向けデジタル広告のNavicを買収),フランスScreenTonic(関連記事:Microsoftがモバイル広告のScreenTonicを買収),イスラエルYaData(関連記事:マイクロソフト,イスラエルの行動ターゲット広告ソフト新興企業YaDataを買収)などとの資産統合を進める。APSグループは,これまで通り上級副社長Brian McAndrews氏が責任者を務める。

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