NTTドコモは2008年6月13日、6月12日に発生したiMenu入札システムの不具合の詳細を明らかにした。ソフトウエア更新時の設定ミスが原因だった。同社はポータルサイト「iMenu」の一部で、表示順をユーザー数の多いサイトからオークションで高値を付けたサイトに6月23日から変更する予定だった(関連記事)。しかし、不具合により今回のオークションは無効となり、表示順の変更は延期となった(関連記事)。

 初のオークションに当たり、本来は非公開の入札金額を公開してしまった。今回の入札期間は6月10日午前9時から6月12日午後3時まで。6月12日午後2時30分から3時までに最高額の入札があった場合は、締切を3時30分まで延長する仕組みだった。

 この延長期間は、入札金額の上位4位を入札者に非公開とする設定だった。しかし、実際に設定が有効になったのは、午後3時29分から3時30分の1分間だけ。残りの29分間は、見えないはずの入札金額が見える設定になっていた。

 入札システムを6月12日に更新した際、入札金額を非公開とする時間の設定を間違った。もともとは入札金額を見えない設定にする予定はなかったが、土壇場になって変更したことが響いた。6月10日から予想以上の入札者があったことから、“駆け込み入札”の殺到によるシステム障害を懸念。最後の30分間は入札金額を非公開として入札タイミングの分散を狙った。もともと3時30分までの延長期間中は入札者は1回しか入札できないルールのため、入札金額を隠せば駆け込み入札は起こりづらくなると読んだ。

 6月11日に入札ルールの変更を入札者に通知。6月12日午前9時に入札システムのソフトを変更した。しかし人的ミスでこの変更が正しく設定されず、今回の不具合につながった。

 システム不具合によりルール通りの入札が行われなかったため、NTTドコモは今回の落札結果を無効とした。再入札の時期は未定という。