ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)サイトを運営する米Facebookは,アプリケーション開発プラットフォーム「Facebook Platform」の一部をオープンソース化することを,開発者向け公式ブログへの投稿で米国時間2008年6月2日に発表した。同プラットフォームを稼働させているコードの大半と,よく使われているメソッドやタグのインプリメンテーションを含め,「かなり多くの部分」(同社)を公開する。

 開発者は,同社Webサイトから,APIインフラ,FQLパーサー,FBMLパーサー,FBJSのほか,各種インプリメンテーションを含む「Facebook Open Platform」をダウンロードできる。ほとんどをCommon Public Attribution License(CPAL)のもとで提供し,残りはMozilla Public License(MPL)を適用する。

 同社は,今回のオープンソース提供を第一歩として,開発者がFacebook Platformを総合的にいっそう理解し,より簡単にアプリケーションを構築できるよう支援すると説明した。また,「当社が考えもしなかった斬新な方法で同プラットフォームを使ってみてほしい」と開発者に呼びかけている。

 ちなみに,SNSアプリケーション開発については,米GoogleがAPI群「OpenSocial」を公開している。英Bebo,米Engage.com,米Friendster,米hi5,オランダのHyves,米imeem,Google傘下のorkut,米LinkedIn,ミクシィ,米MySpace,米Ning,米Oracle,米Plaxo,米Salesforce.com,米Six Apart,中国のTianji,フランスのViadeo,ドイツのXINGといったSNSサイトやアプリケーション・ベンダーなどがサポートを表明している。今年3月には米Yahoo!も支持派に加わり,MySpaceおよびGoogleとの3社で,OpenSocialの普及と中立性確保を目指す非営利団体「OpenSocial Foundation」の立ち上げについて合意に達した(関連記事:Yahoo!がSNS向けAPI群「OpenSocial」を支持,Google,MySpace.comと非営利団体設立へ)。

[公式ブログへの投稿記事]