米下院司法委員会委員長のJohn Conyers, Jr.氏(民主党,ミシガン州選出)は,Zoe Lofgren下院議員(民主党,カリフォルニア州選出)とともに,ネット中立性に関する新たな法案「Internet Freedom and Nondiscrimination Act of 2008」を提出したことを,米国時間2008年5月8日に明らかにした。

 同法案は,通信事業者がコンテンツを差別的に扱わないよう義務づけるもの。正当で公平な原則にもとづいて他のネットワーク・プロバイダとの接続を行うこと,あらゆるコンテンツやサービス,アプリケーション配信において正当で公平なネットワーク運用を行うこと,平等な条件で消費者がこれらにアクセスできるようにすること,などの内容が盛り込まれている。

 また,コンテンツへのアクセスを不当に制限したブロードバンド・サービス・プロバイダを独占禁止法違反と見なし,改善措置を確立することなどを定めている。

 ちなみに,2006年にも同様の法案が下院司法委員会を通過している(関連記事:通信事業者のコンテンツ配信課金に反対する法案,米下院の委員会を通過)。しかし,当時の下院は共和党が過半数を占めており,同法案は下院議会で共和党の反対多数により否決された(InfoWorld)。

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