米Microsoftは米国時間2008年5月5日,携帯音楽プレーヤ「Zune」向けサービスの拡充を発表した。オンライン・コンテンツ・ストア「Zune Marketplace」において,テレビ番組の提供を開始したほか,コミュニティ機能などを強化した。
Zune Marketplaceでは,米NBC Universalに加え,米MTV Networksが保有する「COMEDY CENTRAL」「Nickelodeon」「VH1」などの番組800話以上を販売する。価格は1話当たり約1.99ドル。
ちなみにNBC Universalは,米Appleの「iTunes Store」にテレビ番組を提供していたが,契約更新の際に価格の折り合いがつかず,2007年12月をもって提携を解消した。Appleは,NBCが契約更新の際にコンテンツの卸売価格を2倍以上値上げしたためと説明している(関連記事:Apple,「iTunes Store」でのNBCテレビ番組販売を打ち切り)。「iPod」の後塵を拝しているZuneだが,NBCの人気番組「The Office」や「Heroes」などの提供を通じて,少しでもiPodとの差を縮めたい考えだ。
なお米メディア(CNET News.com)によると,Microsoftは現時点で,「Xbox」向けに映画やテレビ番組を販売する「Xbox Live Marketplace」とZune Marketplaceを連携させていないため,Xbox向けに購入した番組をZuneに転送して再生することはできない。しかしZuneに保存しているビデオを,Xboxに接続したテレビで視聴することは可能だという。
コミュニティ機能に関しては,これまでWeb上でしか閲覧できなかったプロフィール・カード「Zune Card」を,ドラッグ・アンド・ドロップ操作でZuneにコピーできるようにした。友人のプレイリストを表示できるほか,気に入った曲があればクリックして自分のプレイリストに追加できる。定額サービス「Zune Pass」の利用者は,すぐに曲を再生できる。1曲ごとの従量制で購入しているユーザーは,次回Zuneをパソコンにつないで同期したときに,その曲を購入するか選択できる。
また,友人の検索条件をより細かく設定できるようにしたほか,アーティストやアルバムのレビュー投稿機能も追加した。
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