写真●補正申請した光ファイバ接続料について説明するNTT東日本 経営企画部の大平弘・営業企画部門長(左)と,経営企画部営業企画部門の北村亮太・接続企画担当部長(右)
写真●補正申請した光ファイバ接続料について説明するNTT東日本 経営企画部の大平弘・営業企画部門長(左)と,経営企画部営業企画部門の北村亮太・接続企画担当部長(右)
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 NTT東西地域会社は2008年4月23日,2008年4月分から適用する光ファイバ接続料を補正申請した。NTT東西で一律月額5074円の現行料金から,NTT東日本は464円値下げの月額4610円,NTT西日本は142円値下げの月額4932円とした。NTT東西は2008年1月9日に光ファイバ接続料を申請した(関連記事)が,FTTH市場の競争を促進させるため,総務省が接続料の引き下げをNTT東西に要請していた(関連記事)。

 NTT東西が今回見直したのは,他事業者に貸し出すダーク・ファイバの需要予測。光ファイバ接続料の算出方法「3年間の費用予測(設備コスト)/3年間の需要予測(稼働心線数)」における分母の一部に相当する。1月の申請時は2006年度末の実績をベースに,Bフレッツ/フレッツ・光プレミアムの約1~2割と見積もってダーク・ファイバの稼働心線数を算出していた。

 今回の補正申請では,総務省の情報通信審議会が答申で示した考え方を踏まえ,シェアドアクセス方式の需要予測を,ADSL市場の需要拡大期における伸び率に勘案して増やした。具体的には,2001年度第3四半期から2004年度第3四半期におけるADSLの伸び率を参考に,2006年度末の利用実績(稼働心線数)をNTT東日本が年平均132.5%,NTT西日本が年平均196.9%で増やしたとする。この結果,2010年度における稼働心線数の予測がNTT東西ともに21万心増え,冒頭の値下げとなった。

 NTT東西が1月9日に申請した光ファイバ接続料は,NTT東日本が月額4713円,NTT西日本が月額5048円。今回の見直しでNTT東西ともに1月の申請料金からさらに100円程度値下げしたことになる。同日会見を開いたNTT東日本 経営企画部の大平弘・営業企画部門長(写真)は「(情報通信審議会の)答申に従って誠心誠意算定した。是非認可していただきたい」とした。なお,今回の接続料値下げに伴うBフレッツの料金値下げは考えておらず,「市場環境や競争環境を踏まえて検討していく」(同)という。

 情報通信審議会は今後,パブリック・コメントを2回募集し,その内容を踏まえて接続委員会で審議する予定。早ければ6月末~7月ころに答申する見通しである。

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