写真1●左からアッカ・ネットワークスの湯崎英彦取締役副社長執行役員,木村正治代表取締役社長兼最高経営責任者,須山勇執行役員技術・オペレーション担当兼システム本部長,UWiNの塚本博之プリンシパル
写真1●左からアッカ・ネットワークスの湯崎英彦取締役副社長執行役員,木村正治代表取締役社長兼最高経営責任者,須山勇執行役員技術・オペレーション担当兼システム本部長,UWiNの塚本博之プリンシパル
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写真2●退任について説明する木村正治代表取締役社長兼最高経営責任者
写真2●退任について説明する木村正治代表取締役社長兼最高経営責任者
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写真3●社長兼CEOに就任予定の須山勇執行役員技術・オペレーション担当兼システム本部長
写真3●社長兼CEOに就任予定の須山勇執行役員技術・オペレーション担当兼システム本部長
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 アッカ・ネットワークスは2008年2月21日,同日に発表した社長交代(関連記事)についての記者会見を東京都内で開いた。会見には木村正治代表取締役社長兼最高経営責任者(CEO),湯崎英彦取締役副社長執行役員,次期社長兼CEOの須山勇執行役員技術・オペレーション担当兼システム本部長,次期副社長でUWiNの塚本博之プリンシパルが出席(写真1)。社長と副社長が同時に交代した経緯や今後の事業遂行にあたっての方針などを説明した。

 木村社長は,退任する理由として挙げた健康面の不安について,「一昨年から心臓疾患があり,2007年末から時々体調を崩した」と説明(写真2)。2月14日に発表したワイヤレス・ブロードバンド事業を軸とした新規事業に長期的に取り組んでいくためにも,「若くて新しい経営者に委ねることに決めた」と語った。

 後任となる須山執行役員は現在41歳で,アッカの創設メンバーの一人。同社のネットワークのオペレーションを統括して,サービス品質向上などに貢献しており,「現在のアッカのビジネスを支える最適の人材であり,(取締役会でも)全員一致で推挙した」(木村社長)。須山執行役員は「企業価値向上のため,既に発表した事業戦略,成長戦略を確実に実行していく。無線ブロードバンド事業にしっかりと取り組み,大きな柱にしたい」と抱負を述べた(写真3)。

 今回,木村社長だけでなく,湯崎副社長も同時に退任することについて,筆頭株主のイー・アクセスが評価して経営陣刷新を求めた株主提案を取り下げると発表した(関連記事)。木村社長は,「副社長の退任は社長退任に合わせて(湯崎副社長自身が)決断したこと。また,取締役会全員の総意によるものであり,イー・アクセスの提案によるものではない」と株主提案と経営陣刷新との関連性を否定。「交代についてイー・アクセスと事前に相談していない」と,あくまでもアッカ自身の決定であることを強調した。

 ただし,イー・アクセスが筆頭株主である限り,その存在を無視することはできない。今後のイー・アクセスとの付き合い方について,須山執行役員は「企業価値向上のために良い話ができるのであれば話をしていく」と言及するにとどめ,具体的にどうかかわっていくかについては明言を避けた。