オンライン映画レンタル・サービスを手がける米Netflixは米国時間2008年2月11日,同社が取り扱う次世代DVDフォーマットを「Blu-Ray」に一本化する方針を明らかにした。大手6社の映画会社のうち,4社がBlu-RayのみでのDVD販売を決定したためとしている。

 Netflixは,Blu-Rayと競合規格である「HD DVD」の両方に対応したDVDを扱っていたが,HD DVD対応のタイトルは年内をめどに購入を取りやめる。

 同社によると,Netflixのユーザーで次世代DVDをレンタルする割合はまだ少ないものの,そのうち過半数がHD DVDよりBlu-Rayを選んでいるという。なお,現在同社が所持しているHD DVD対応のタイトルは,ディスク寿命がもつあいだは引き続きレンタルを行う。

 次世代光ディスク規格を巡っては,今年1月に米Time WarnerのWarner Bros.がBlu-Ray一本化を表明し,業界に大きな影響を与えている。同社はBlu-RayとHD DVDの双方をサポートしてきたが,「いつまでも規格の混乱が続けば,高品位DVDの市場機会が失われてしまう。Blu-Rayのみを販売することは,大衆市場での成功の可能性を高め,最終的には販売事業者や映画製作者,そして消費者に恩恵をもたらすことになる」として,5月末をもってHD DVDフォーマットのDVDタイトル販売を打ち切ることを決めた(関連記事:Warner Bros.がDVDタイトルを「Blu-Ray」に一本化,「HD DVD」対応は5月末まで)。

 現在,Blu-Ray一本化を表明している大手映画会社はWarner Bros.のほか,ソニー傘下の米Sony Pictures Home Entertainment,米Twentieth Century Fox Home Entertainment,米Walt DisneyのBuena Vista Home Entertainment。一方,HD DVDを支持している大手映画会社は米Paramount Home Entertainmentと米Universal Studios Home Entertainmentの2社となっている。

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