米Yahoo!の子会社Zimbraは米国時間2008年2月5日に,Webベースのコラボレーション・スイートの最新版「Zimbra Collaboration Suite(ZCS)5.0」のリリースを発表した。企業環境向けの機能を拡充したほか,各種Yahoo!サービスとの連携を強化した。

 新版は,電子メール,連絡先情報,カレンダ,タスクなどを米Microsoftの「Outlook 2007」と同期する機能を提供する。

 また,BlackBerryやJ2ME対応モバイル・デバイスをサポートするほか,米Appleの「iPhone」などのモバイル・ブラウザからアクセスできるようにした。

 AjaxベースのWebクライアントには,グループ・チャットが行えるインスタント・メッセージング機能,電子メールの添付ファイルを整理および共有できるブリーフケース機能,作業予定や進行状況を管理するタスク管理機能を追加した。

 ZimbraはYahoo!が2007年に買収した事業で(関連記事:Yahoo!,コラボレーション・ツールのZimbraを3億5000万ドルで買収),大学や企業,インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)向けに,電子メール,カレンダ機能,コンタクト管理機能などを統合したオープンソースのソフトウエアを手がけている。ZCSは各種Webのサービスと電子メールの連携に「Zimlets」と呼ぶマッシュアップ機能を利用しており,カスタマイズも可能。オンライン,オフラインのいずれでもAjaxベースのサービスを利用できる。

 ZCS 5.0では「Flickr」「Yahoo! Local」「Yahoo! Finance」「Yahoo! Search」といったYahoo!のサービスと連携するためのZimletsを備える。また,年内にZimbraの技術を「Yahoo! Mail」や「Yahoo! Calendar」などに組み込む計画である。

 ZCS 5.0は無償版「Open Source Edition」と有償版の「Network Edition」を用意する。Network Editionは60日間無料のトライアルを利用できる。いずれも同社Webサイトを通じて入手可能。

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