米Mozillaは米国時間1月7日,同社の新たな最高経営責任者(CEO)にこれまで最高執行責任者(COO)を務めていたJohn Lilly氏を任命したと発表した。現CEOのMitchell Baker氏は同職を退任したあとも会長として同社にとどまる。

 今後,Lilly氏はCEOとしてMozillaの製品,技術,業務遂行に集中し,一方Baker氏は標準規格や相互操作性,データ処理,市場メカニズムの利用といったインターネット開発関連の動向に焦点を当てる。

 Lilly氏は,米Apple,米Sun Microsystems,米Trilogy Softwareに在籍したのち,ソフトウエア会社の米Reactivityを創設し,製品担当バイス・プレジデント,最高技術責任者(CTO),CEOを務めた。2005年に事業開発担当バイス・プレジデントとしてMozillaに入社し,2006年にCOOに就任した。なお,Reactivityは2007年に米Cisco Systemsが買収した(関連記事:Cisco,XMLゲートウエイのReactivityを約1億3500万ドルで買収へ)。

 CEO就任にあたり,Lilly氏は自身のブログで,今後数カ月における最優先課題として「Firefox 3」の正式リリースや,メール・ソフト「Thunderbird」事業の独立などを挙げた。

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