米Microsoftは12月第2週,「Windows XP Service Pack(SP)3」「Windows Vista SP1」「Windows Server 2008」のリリース候補版(RC)1版をリリースし,2008年初めに実施する各OSのアップデートに向けた作業を最終段階へ進めた。いずれのRC1も機能面はベータ版と大差ないが,内容はMicrosoftが「完成間近」とするレベルまで充実した。なによりも,一般ユーザーが様々な手段で入手できることに注目したい。
Windows Vista SP1のRC1は,これまでの評価版から大きく変わっていないが,フィードバックに基づく強化が大量に施された。例えば,インストール時に必要なハードディスクの空き容量が減り,インストール作業の早い段階でアップデートに関する案内を表示するようになった。Microsoftは同RC1を,テスターには12月5日(米国時間),Microsoft Developer Network(MSDN)およびTechNetの会員には12月6日に提供する。一般ユーザーは,Webサイトからのダウンロードのほか,希望すればWindows Update経由の適用が12月第3週より利用できる。
Windows Server 2008 RC1は,12月5日に一般公開された。機能は前回のRC0版と全く変わっていないが,パフォーマンス面などの最終調整が行われ,バグが修正された(関連記事:Microsoft,「Windows Vista SP1」「Windows Server 2008」のベータ版をリリース)。
Windows XP SP3 RC1は,これら三つのRC 1のなかでリリースが最も早く,12月4日にMSDN/TechNet会員向け提供が始まった。大きな機能変更はないが,2001年以降に公開された数百件のホットフィックスと,数件の小さなアップデートをまとめている。同SP3が一般公開されるかどうかは定かでないが,興味がある方はSuperSite for Windowsに掲載したレビュー記事(英文)を読んでいただきたい。
Windows Vista SP1 RC1とWindows Server 2008 RC1についても,同SP1関係の新たな情報を加えて12月第3週にSuperSite for Windowsで取り上げる予定だ。
ところで,Microsoftはオフィス・スイート「Office 2007」初のサービスパック「SP1」を12月第3週にリリースする。同SP1に大きな新機能は含まれない見込みだが,2006年終わりに同スイートが完成してから提供された様々なホットフィックスが入れられる。同SP1のベータ版は何らかの理由で秘密にされていたため,その内容はほとんど明らかになっていない。