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Fedoraプロジェクトは2007年11月8日(米国時間),同プロジェクトが開発するLinuxディストリビューションの最新版「Fedora 8」(写真1)を公開した(関連記事)。
ライブ版が5種類に
FedoraプロジェクトではFedora 7から,標準のインストールDVDのほかにも,「Spins」と呼ぶカスタマイズ版をLiveCDやLiveDVDで提供している。Fedora 8ではこのSpinsを5種類に増やした。
増えたのは,以下で紹介する「Fedora Games Spin」「Fedora Developer Spin」「Fedora Electronics Lab Spin」である。
「Fedora Games Spin」には,大ヒット・ゲーム「DOOM」やその発展版である「Quake 3」をはじめとした多数のゲームを収録している(写真2)。
「Fedora Developer Spin」は,各種コンパイラ「GCC(GNU Compiler Collection)」や統合開発環境「Eclipse」などソフトウエア開発用ツールを多数収録する(写真3)。
「Fedora Electronics Lab Spin」は,ある学生が自分の研究に必要なソフトウエアをパッケージ化してFedoraに取り込んだことがきっかけで開発されたものである(写真4)。
新世代デスクトップが利用可能
Fedora 8の新機能の目玉といえるのが「オンライン・デスクトップ」(写真5)機能。これは,各種ネットワーク・サービスに簡単にアクセスするためのサイド・バーやアプリケーションを備えたデスクトップ環境である。
米Red Hat社が運営するソーシャル・ネットワーキング・サービス「Mugshot」の提供する各種機能や,「Gmail」や「Googleリーダー」などのサービスを手軽に利用できる。
管理ツールの使い勝手が向上
Fedora 8ではシステム管理ツールやパッケージ管理ツールも強化された。例えば,パッケージのインストール元の「リポジトリ」情報をGUIで管理できるようになった(写真6)。
また,Fedoraが標準では対応しない音楽や映像データを再生するためのコーディックをより簡単に導入できるツールなども追加された。
時刻で変わる壁紙
新しい画面インタフェースという点では,デスクトップの壁紙なども一新された。標準デスクトップ・テーマの「Infinity」(写真7)は,気球のイラストを配したFedora 7の標準テーマ(写真8)より,落ち着いた印象だ。
このFedora 8標準の壁紙には面白い特徴がある。時刻に応じて画像が変化するのである。例えば,夕方になると壁紙が写真9のように変わる。
なお,Fedora 8のインストールDVDは,ムック「Linuxサーバー『超』入門」に収録されている。オンライン・デスクトップなどのFedora 8の新機能の詳細および具体的な使い方は,2007年12月8日発売の日経Linux2008年1月号で解説する予定。