米Microsoftは11月7日(米国時間),無償アプリケーションおよびオンライン・サービスを組み合わせたスイート製品「Windows Live Suite」をベータ版から正式版に移行させ,Webサイトで公開した(関連記事:「毎日,毎月,毎年進化するのがWindows Live」,バルマーCEOが正式版Windows Liveを発表)。同スイートを利用すると,消費者はWindows搭載パソコンや対応デバイスでコミュニケーションやオンライン情報共有,コンテンツ・アクセスが行える。「Windows Live Mail」など同スイートに含まれるアプリケーションとサービスの一部は,文字通り何年にもわたって試験提供されてきたが,スイート自体は比較的新しい存在である。

 Microsoft副社長のChris Jones氏は「Windows Live Suite正式版のリリースで,消費者のデジタル・ライフから煩わしさを取り除く方向に大きく一歩踏み出した」と述べる。「現在4億人以上がWindows Liveを利用しており,当社は消費者のオンライン活動やデバイス,ネットワークを新しい強力な方法で結合できる位置にいる。この新世代Windows Liveは,人気サービスである『Hotmail』『Windows Live Messenger』『Windows Live Spaces』などを強化したほか,デジタル写真,イベント計画/共有,Web作成に新たな楽しさを付け加えた。ユーザーはこうした楽しさを心から喜んでくれるだろう」(Jones氏)。

 Windows Live Suiteは,以下の様々なアプリケーションとサービスで構成している。

  • 「Outlook Express」およびWindows Vista用「Windows Mail」の後継に相当する機能の豊富なメール・クライアント・ソフトウエア「Windows Live Mail」
  • インスタント・メッセージング・ツール「Windows Live Messenger 8.5」
  • Webベースのブログ・サービス「Windows Live Spaces」
  • Windows Vista用写真編集/管理ツール「Windows Photo Gallery」のアップデート版である「Windows Live Photo Gallery」
  • 米Evite.comのサービスとよく似たイベント計画サービス「Windows Live Events」
  • ブログ記事作成アプリケーション「Windows Live Writer」
  • Internet Explorer(IE)用アドオン・ソフトウエア「Windows Live Toolbar」
  • ペアレンタル・コントロール機能を備える家庭向けWebセキュリティ・ソフトウエア「Windows Live OneCare Family Safety」
  • Windows Mobile搭載スマートフォン向けアプリケーション/サービスをパッケージ化した「Windows Live for Windows Mobile」

 Microsoftはベータ版でない正式なアプリケーションおよびサービスをリリースしただけでなく,「live.com」ドメインのメール・アドレスと,「hotmail.com」「msn.com」ドメインからlive.comドメインに移行するためのツールの提供も開始した(ただし,今後もhotmail.com/msn.comドメインのメール・アドレスは問題なく使えるし,新たに作ることも可能だ)。

 Windows Live Suiteのアプリケーションは,Windows LiveのWebサイトでダウンロードできる。live.comドメインへの移行方法については,「Windows Live Fresh Start」というWebサイトを参照していただきたい。