仏Alcatel-Lucentは現地時間7月30日,ソフトバンクモバイルから超小型の携帯電話基地局である「フェムトセル」を使った屋内向け高速データ通信の実証実験に参加するように要請を受けたことを明らかにした。実証実験では,ネットワークとの接続や機能などを検証する製品のひとつとしてAlcatel-Lucentの基地局ルーター技術「Femto Base Station Router(BSR)」がテストされる。

 この実証実験は,フェムトセルを使ったサービスの商用化を目指すもので,屋内環境における音声通信,HSDPA方式の高速データ通信サービスなどの実験を実施する。ソフトバンクは,実験に必要な無線実験局免許を2007年6月29日付けで総務省から取得し,同日よりこの実証実験を開始すると発表していた(関連記事)。

 Alcatel-LucentのFemto BSRは,W-CDMA/HSPA方式の接続機能とネットワーク機能をまとめたユニット。同社が特許を保有する自動設定アプローチを採用しており,基地局を自動的にネットワークに登録する機能を提供する。そのため,通信事業者は基地局の配備と管理が容易になるという。

 Femto BSRの実験は,2007年第4四半期に開始される予定。

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