米Microsoftは,同社のWebサイトのサーバー環境を,次期サーバーOS「Windows Server 2008」(ベータ3版)とWebサーバー・ソフトウエア「Internet Information Services(IIS)7」ベースに移行させた。MicrosoftのIIS担当技術製品マネージャであるEric Woersching氏が米国時間6月27日に,同社のIIS関連ブログへの投稿で明らかにしたもの。

 Windows Server 2008は現在ベータ試験中の次期サーバーOS。必要最低限の機能だけを導入する新たなインストール形態「サーバーコア」としてIIS 7が選択可能となる。また同OSで提供するIIS 7は,モジュール・アーキテクチャを採用するなど機能を強化する(関連記事その1その2)。

 Woersching氏は,同社のWebサーバー環境をWindows Server 2008/IIS 7化した実績にもとづき,移行時のヒントや移行で得られるメリットなどを紹介した。例えば,IIS 7は不要な機能(モジュール)の無効化が可能なため,セキュリティ面の危険性を低減できるという。動作速度の改善にもつながり,Woersching氏は「使わないコンポーネントを削除しただけで,一部で2~3%の速度向上を確認した」とする。

 またアプリケーションの互換性も高く,350種類あったアプリケーションのうちコード修正が必要だったものは1つしかなかったという。「IIS6 Metabase Compatibility」層をインストールしたところ,古いスクリプトも問題なく作動した。

 米メディア(CNET News.com)によると,Microsoftは同社のWebサイトを構成するサーバー80台のうち79台をWindows Server 2008化し,1台だけ比較目的でWindows Server 2003のまま運用しているという。

[Woersching氏の投稿]