写真 KDDIが月額420円でレンタル提供するPLCモデム「G02P1」。ホワイトとブラックの2色を用意
写真 KDDIが月額420円でレンタル提供するPLCモデム「G02P1」。ホワイトとブラックの2色を用意
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 KDDIは5月21日,高速電力線通信(PLC)モデム「G02P1」のレンタル・サービスを同23日に開始すると発表した。同社が提供するFTTHサービス「ひかりone」のユーザーを対象に,「HomePlug AV」仕様に準拠したPLCモデムを1台当たり月額420円で提供する。HomePlug AV準拠のPLCモデムの国内提供はこれが初めて。

 HomePlug AV仕様は,HomePlug Poweline Alliance(HPA)が策定したPLC方式。使用上の物理速度は200Mビット/秒で,G02P1の実効速度は最大85Mビット/秒(UDP通信時)。QoS(帯域制御)に対応し,「ひかりone」の映像配信サービス「MOVIE SPLASH」での利用をサポートする。暗号化はAES(鍵長128ビット)に対応。親機・子機の設定は不要で,初回設置時に「セットアップスイッチ」を押すことで初期設定が完了する。レンタル台数は2台からで,最大6台まで。「初期投資費用がかさむため買い取りでの提供は検討していない」(KDDI広報部)という。

 「ひかりone ホーム」「同ホームN」「同マンション」のユーザーが利用可能。ただし,旧東京電力系のマンション型サービス「ひかりoneマンション タイプV100」「同タイプV57」「同タイプ無線」「同タイプE100」「同プレミアム」は対象外となる。

 KDDIはこれまでにも,ひかりone ホームのユーザー向けに,松下電器産業が開発した高速PLC仕様「HD-PLC」に準拠するPLCモデムの優待販売を実施していた(関連記事)。しかし今回は,HD-PLCとの互換性がないHomePlug AV仕様の製品を提供することにした。

 QoS機能を持つG02P1に対して,HD-PLCは仕様上ではQoSに対応するものの製品レベルでは未実装。またKDDI研究所はHPAに参加している。これらの理由から,レンタル提供に際してはHomePlug AVチップを利用した製品を採用したと見られる。

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