米AMDは米国時間3月5日に,同社の2007年第1四半期業績が従来予測を下回る見通しであることを明らかにした。同社は2006年第4四半期決算報告(関連記事)の際に,当期の売上高を「16億~17億ドルの範囲」と予測していた。

 同社取締役会会長兼CEOのHector Ruiz氏は同日,米Morgan Stanley主宰のカンファレンスで下方修正について説明した。米メディアの報道(internetnews.com)によると,同氏は「当社は自身の成功の犠牲となり,迅速な切り替えができなかった」と述べたという。

 同社は,Opteronを最初に市場投入して以来,約4年という短い期間に大半の製品をOEMに供給するほどになった。今では米IBM,米Hewlett-Packard(HP),米Dellなどの大手メーカーと提携を結んでいる。

 OEMによる部品需要は2006年に急増したが,一方で同社は小売りチャネルに対応できなくなった。「2006年が終わりに近づき,多数のOEMで在庫を消費しきれなかった。当社の能力を小売りチャネル向けにすばやく切り替えれば良かったのだが,それができなかった」(同氏)。

 ちなみに同社の2006年第4四半期業績は,売上高が17億7000万ドルで前年同期比31%増加したが,5億7400万ドル(希薄化後の1株あたり損失は1ドル8セント)の純損失を計上した。

[発表資料]
[Ruiz氏の説明(Webキャスト)]