米IBMは,高誘電率(high-k)絶縁膜と金属ゲート電極によるトランジスタを開発した。IBMが米国時間1月27日に明らかにしたもの。同トランジスタは,ニューヨーク州イーストフィッシュキルにある半導体製造工場に導入し,2008年に生産を開始する45nmプロセス・ルールのLSIで利用する。

 high-k絶縁膜と金属ゲート電極を採用したことで,トランジスタの性能が従来より高くなると同時に,大きさも小さくできる。

 この新しいトランジスタは,現行の製造技術で生産可能な点が特に重要という。「製造工程や装置に大きな変更を加えずに生産できる。この点は,同トランジスタ技術を採算ラインに乗せるのに必要不可欠な要素だ」(IBM)

 IBMは,同トランジスタの詳細を後日改めて公表する予定。

 なおIntelも,high-k絶縁膜と金属ゲート電極によるトランジスタを用い、45nmプロセスでプロセサ試作に成功したという(関連記事:Intel,45nm版プロセサの試作に成功,「Penryn」製品系列として2007年下半期より提供)。

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