情報通信技術委員会(TTC)は11月29日,xDSLの干渉管理ルール「JJ-100.01 第4版」の標準化が終了したと発表した。第4版では,FTTR(fiber to the remote terminal)の技術要件を固め,FTTRの干渉管理ルールを追加した。

 第4版で想定しているFTTRは,NTTの収容局からき線点まで光ファイバを使い,き線点の電柱にVDSL装置を設置してメタル回線でユーザー宅につなぐ形態。既存のADSLサービスとの干渉を避けるため,ADSL並みに信号の出力を抑える必要がある。

 一方,総務省は同日,FTTRサービスの登場に備え,「事業用電気通信設備規則の細目を定める件(昭和60年郵政省告示第228号)」の一部を改正すると発表した。FTTRによる信号の漏えいが,ISDNやADSL,VDSL方式のFTTHサービスに与える影響を計算するための方法を追加する。「年内に公布・施行する予定」(総務省)で,制度面でもFTTRサービスを提供するための条件が整う。NTT東西地域会社との接続条件が整えば,早ければ来春にもFTTRサービスが登場する可能性がある。

 なお,FTTRはソフトバンクが今夏にトライアルを実施している(関連記事)。