マイクロソフトは4月19日,「SQL Server 2005 Service Pack 1(SP1)」のダウンロードを4月20日に開始すると発表した。SQL Server 2005の目玉機能としてアナウンスされていながら,開発が間に合わずに2005年11月の製品版出荷での搭載が見送られた「データベース・ミラーリング/フェイル・オーバー機能」がようやく実装された。また無償版の「SQL Server 2005 Express Edition」にも簡易管理ツールなどが追加されている。

 SQL Server 2005 SP1は,同社の製品サイトで4月20日からダウンロードできる。SP1で追加されるデータベース・ミラーリング/フェイル・オーバー機能は,2台または3台のSQL Server 2005を使って災害対策用にデータベースを複製する機能だが,必要なライセンスは1台分だけである(ミラーリング用のサーバーにライセンスは不要)。ミラーしたデータベースを使ってデータ分析などを行う場合は,別途ライセンスが必要である。2005年8月のイベント「TechEd 2005 Yokohama」では,ミラーリング設定を施したSQL Server 2005のサーバー本体を「爆破」するデモを実施するなどして,ミラーリング/フェイル・オーバー機能をアピールしていた(関連記事)。

 このほかSQL Server 2005 SP1には,独SAPの業務分析ツール「SAP NetWeaver Business Intelligence」と連携する「Microsoft .NET provider for SAP NetWeaver Business Intelligence」や,多次元データベースからデータを取り出すクエリ言語「MDX」のクエリを生成するツール「MDXクエリビルダ」も含まれている。

 またSQL Server 2005 Express Editionは,機能が追加され,名称が「SQL Server 2005 Express Edition with Advanced Services」となった。追加された機能は,簡易版管理ツールである「SQL Server Management Studio Express」や,レポート・サーバーへの対応機能などである。

 このほかマイクロソフトは,新しい製品ラインアップである「SQL Server 2005 Everywhere Edition」の情報も公開した。SQL Server 2005 Everywhere Editionは,携帯端末用のアプリケーションやデスクトップ・アプリケーションに組み込むデータベースである。製品は現在開発中で,2006年夏から評価版によるテストを開始し,2006年内に製品版を出荷するとしている。