写真 最大ポート数160×160の上位機種「Glimmerglass System 500」
写真 最大ポート数160×160の上位機種「Glimmerglass System 500」
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 テリロジーは3月14日,光信号を電気信号に変換することなく直接経路を変換できる光スイッチ製品「Glimmerglassシリーズ」を発表した。半導体の微細加工技術を使って作製した微小な鏡「MEMS」(micro electro mechanical system)で構成する。最小で8×8の入出力ポートを備え,最大160×160ポートまで拡張できる(写真)。価格は,16×16ポート構成時で1324万円(税別)から。同日,出荷を開始する。

 Glimmerglassシリーズの特徴は,きょう体を小型化したこと。入出力ポートが最大40×40までなら,高さ89mm×幅432mm×奥行き482mmのサイズに収まる。また,入出力ポートの構成はN対Nの対称型だけでなく,M対Nの非対称型にも設定できる。入出力ポートの切り替えはWebインタフェースを採用。マウス操作だけで切り替えられるようにした。このほか,映像信号のマルチキャスト配信を想定し,1本の入力信号を複数のポートから出力する機能も持つ。

 欧米では,既に150セットを出荷済み。オランダのアムステルダムにあるインターネットの相互接続点「AMS-IX」や米国国防省などで実稼働している。また,入出力ポートを簡易に切り替えられることから,通信機器メーカーのテスト用途向けにも導入が進む。国内でも,通信事業者や放送局が研究室レベルで導入している。

 新製品は,米国のベンチャー企業であるグリマーグラスが開発した。テリロジーは今回,同社に100万ドルを出資した上で総販売代理店契約を締結。さらに,テリロジーの津吹憲男社長がアドバイザリー・ボード・メンバーとして経営に参加することにした。テリロジーは,2007年3月末までに5億円の売り上げを目指す。なおグリマーグラスには,NTTリースも130万ドルを出資している。

●本文中の利用ユーザーに関する表記を一部変更いたしました。(2006.03.14)

(加藤 慶信=日経コミュニケーション