PostgreSQL Global Development Groupは11月8日(現地時間),オープンソースDBMSの新版PostgreSQL 8.1を正式リリースした。性能の向上や分散データベースでの2相コミット(2フェーズ・コミット)など,8.0から120点以上の改良や機能追加が行われたという。

 新機能は,2相コミットやロール,IN/OUTパラメータなど。2相コミットは,複数のサーバーに分散したデータベース上でデータに不整合が生じないようトランザクションを実行する機能。ロールは個々のユーザーだけではなく,役割にアクセス権限を設定できる。またPostgreSQLの関数がIN/OUT/INOUTパラメータをサポートしたことにより,Javaや.NETとの連携がより向上した。

 性能面ではマルチプロセサ環境での性能が改善したほか,ビットマップ・インデックスと呼ぶ手法によりOLAPなどデータ解析に使用される複雑な問い合わせを高速化したという。また排他制御では従来の「行レベル・ロック」に加えて「共有行ロック」を実装し,多数のトランザクションが集中する処理での更新性能が向上したとしている。

 また大規模なテーブルを複数の分割して複数のディスクに分散できるパーティショニングと呼ぶ機能を実装。性能や保守性を向上させた。

 PostgreSQL 8.1は,PostgreSQLの公式サイトなどから入手できる。

●IT ProのPostgreSQL 8.1解説記事

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