ブロケード コミュニケーションズ システムズと東京エレクトロンは9月29日,WANを介したファイル・アクセスを高速化する製品,「Tapestry WAFS」を発売すると発表した。開発は米ブロケード コミュニケーションズ システムズ。

 Tapestry WAFSは,圧縮技術やキャッシュなどを活用し,WANを介したファイル転送時に発生する伝送遅延の影響を極小化。遅延に弱い米マイクロソフトのファイル共有プロトコル「CIFS」(common internet file sysytems)による通信を高速化する。伝送遅延が60ミリ秒,回線速度が1.5Mビット/秒のWAN環境で5MバイトのMicrosoft Word文書ファイルを開いた場合で,10~40倍高速化できるという。

 WAN越しのファイル・アクセスが高速になると,ファイル・サーバーをデータ・センターに集中させやすくなる。「データ・センターで一括管理することで,個人情報など重要データの管理が容易になる」(ブロケードの津村秀樹社長,写真)。

 価格は税別で120万円から。東京エレクトロンでは「機器ベンダーや通信事業者,インテグレータなどを通じた間接販売のほか,金融機関や電力・ガスなどの大企業への直接販売にも力を入れる」(大村鉄夫コンピュータ・ネットワーク事業部ストレージ営業統括グループ統括リーダー)計画である。

(島津 忠承=日経コミュニケーション