会見するNTTドコモの中村維夫社長
会見するNTTドコモの中村維夫社長
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 NTTドコモの中村維夫社長は9月29日,報道関係者向けの会見を開いた(写真)。同日に携帯電話事業への新規参入申請したイー・アクセスが,NTTドコモとのローミングを希望している点について「3000億円程度で全国展開ができるのであれば,ローミングなど不要ではないか」との見解を示した。

 中村社長はソフトバンクとイー・アクセスが新規参入を申請した点について「予定されていた顔ぶれがそろった」とコメント。「単なる投資事業ではなく,常にお客様がついていることを忘れないでほしい」と語った。審査する総務省には「新規組が事業を継続できるかどうか,投資計画はしっかり見てほしい」と注文を出した。

 イー・アクセスが希望しているローミングについては,「具体的な話は一切ない」と断言。「我々の経験では(全国展開には)相当の設備投資が必要だった。それが(イー・アクセスが公表している)3000億円程度で構築できるなら,一瞬にして作れるじゃないかという気がする。わざわざローミングする必要はないのでは」と皮肉を込めた。

 仮にローミングをするとなれば「お互いにメリットが出る関係でやっていくことになる」(中村社長)。「期間,ローミング地域,料金などはシビアにならざるを得ない」と語った。