あらかじめ定めた業務の流れ(プロセス)に沿って、それぞれの作業が正しく遂行されているかどうかをリアルタイムに監視すること。Business Activity Monitoringの略。2001年に調査会社の米ガートナーが提唱した。
BAMの狙いは、業務の責任者あるいは経営層が問題を迅速に把握できるようにして、意思決定のスピード向上を図ることにある。BAMによって顕在化した問題点を業務プロセスに反映させれば、プロセスを改善することもできる。リアルタイムの監視や状況の表示、アラート(警告)の表示といったBAM機能を搭載するミドルウエア製品が、2004年後半から相次ぎ登場している。
BAMでは、業務システムで処理を進める際に、「それぞれの処理にどれだけの時間を要したか」、「目標時間に遅れていないか」といったことをリアルタイムで調べる。その際に、「処理性能はどの程度か」といったシステムの視点ではなく、あくまで業務の視点で監視するのが特徴。販売管理システムなら、「在庫確認は順調に進んでいるか」などをウオッチする。もしも異常そのものを検知したり、異常が発生する可能性が高くなった場合は、アラート画面を表示する、メールを送るなどの手段で担当者に知らせる。
業務の処理状況を調べる仕組みを独自に開発することもできるが、多くの場合はBAM機能を持つミドルウエアを利用する。すでにIDSシェアー・ジャパンやウェブメソッド、日本IBM、日本オラクル、マイクロソフトなどが製品を提供している。
これらの製品を使う際はまず、BPM(ビジネス・プロセス・モデリング)機能を使って、業務プロセスをモデル化する。次に、その結果をワークフロー・エンジン(実行ソフト)に実装する。
BAM機能はこのワークフロー・エンジンによる処理やその上で動くアプリケーションの状況を監視する。在庫確認の場合なら、在庫確認を実行するアプリケーションから、処理を「開始した」あるいは「終了した」といったイベントに関する情報を取得する。その情報を、あらかじめ設定したルールと照らし合わせて、正常か異常かを判定する。
BAMは、主に経営者やマネジャの意思決定を支援するBI(ビジネス・インテリジェンス)を補完する役割を果たす。BIは、さまざまなデータベースに格納したデータを収集・分析して、結果を表示するもの。BIとBAMを併用することで、正確かつ迅速な意思決定が期待できる。
さらにBAMとWebアプリケーション・サーバーが備えるシステム監視機能を連携することで、効果が上がるとみられる。BAMが「在庫確認の処理が遅れている」といった異常を検知した際に、システム監視機能で「アプリケーション側に性能劣化のような問題が発生しているかどうか」をチェックして、その結果をシステム管理者に通知するという流れになる。
本記事は日経コンピュータ2005年4月18日号に掲載したものです。
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